ファイル転送 プラグイン
非推奨プラグイン (Cordova 9.0 以降) cordova-plugin-file-transfer の移行については、こちらを参照ください。
テスト環境 ( バージョン番号 ) :1.7.0
このプラグインの詳細は、 こちらの原文 ( GitHub ) をご確認ください。
このプラグインを使用して、ファイルのアップロードとダウンロードを行えます。
このプラグインでは、グローバルなコンストラクタ 「 FileTransfer
」 と 「 FileUploadOptions
」 を使用します。なお、グローバルスコープに属していますが、使用できるのは、deviceready
イベントの発火後になります。
廃止予定
XMLHttpRequest で導入された新機能により、このプラグインは必要ありません。このプラグインから XMLHttpRequest の新機能へ移行する方法については、Cordova blog post を参照してください。
プラグイン ID
プラグインの追加方法 ( Monaca 上での処理 )
ファイル転送 プラグイン
は、 ファイル操作プラグイン
に依存しているため、はじめに Monaca クラウド IDEで、File
プラグインを [有効]() にし、 次に File Transfe
プラグインを有効にしてください。
サポート対象のプラットフォーム
Android
iOS
API の解説
FileTransfer
FileTransfer
オブジェクトを使用して、ファイルのアップロード ( HTTP MultiPart POST/PUT リクエストを使用 ) とダウンロードを行います。
プロパティ
onprogress: データの送受信時に、
ProgressEvent
を渡して呼び出す関数。 (Function)
メソッド
upload: サーバーにファイルを送信するときに使用します。
download: サーバーからファイルをダウンロードするときに使用します。
abort: 実行中の送受信を中止するときに使用します。
upload
パラメーター:
fileURL: 端末上のファイルの位置または data URIを指し示すファイルシステムの URL。
後方互換性を考慮する場合には、端末上のファイルへのフルパス ( fullpath ) を使用することもできます ( このページ内の[ 後方互換性に関するメモ書き ]も併せてご確認ください )。
server: ファイルを受け取るサーバーの URL (
encodeURI()
を使用して、エンコード)。successCallback:
FileUploadResult
オブジェクトを渡して実行するコールバック関数。 (Function)errorCallback:
FileUploadResult
を取得するときにエラーが発生した場合に実行されるコールバック関数。FileTransferError
オブジェクトを渡して呼び出します。(Function)options: 任意のパラメーター。使用できる key は、次のとおりです。(Object)
fileKey: form 要素の name 属性。デフォルトは、
file
です。(DOMString)fileName: サーバーにファイルを保存するときに使用するファイル名。デフォルトは、
image.jpg
です。 (DOMString)httpMethod: 使用する、HTTP の method 属性。
PUT
またはPOST
を使用します。デフォルトは、POST
です。 (DOMString)mimeType: アップロードするデータの MIMEタイプ。デフォルトは、
image/jpeg
です。 (DOMString)params: HTTP リクエスト内に任意で設定する key と valueの組み合わせ (Object)
chunkedMode: チャンク/チャンクド形式のストリーミング ( chunked
streaming mode )を使用して、データのアップロードを行うか否かの設定。デフォルトは、
true
です。 (Boolean)headers: ヘッダーのプロパティ名とその値の組み合わせ。値が複数ある場合には、ハッシュを使用します。iOS、Android では、Content-Type が記述されている場合には、マルチパートフォームデータ形式 ( multipartform data ) は使用されません。 (Object)
trustAllHosts: 任意のパラメーター。デフォルトは
false
です。true
に設定した場合、すべてのセキュリティー証明書を許可します。正式リリース版または商用のアプリには推奨しません。Android と iOS で使用できます。 (boolean)
例
例 アップロード時の Headers と ProgressEvent の使用例 ( Android と iOS 専用 )
download
パラメーター:
source: ファイルのダウンロード元となるサーバーの URL (
encodeURI()
を使用して、エンコード )。target: 端末上のファイルの位置を指し示す、ファイルシステムの URL( Filesystem URL
)。後方互換性を考慮する場合には、ここには、端末上のファイルへのフルパスを使用することもできます (後方互換性に関しては、下の後方互換性に関するメモ書を参照のこと )。
successCallback:
FileEntry
オブジェクトを渡して実行するコールバック。(Function)errorCallback:
FileEntry
の取得時にエラーが発生した場合に実行されるコールバック。FileTransferError
オブジェクトを渡して実行します。 (Function)trustAllHosts: 任意のパラメーター。デフォルトは
false
です。true
に設定した場合、すべてのセキュリティー証明書を許可します。正式リリース版または商用のアプリには推奨しません。Android と iOS で使用できます。 (boolean)options: 任意のパラメーター。現時点では、headersのみ使用できます ( BASIC 認証などを指定できる Authorizationヘッダーなどを設定できます )。
例
abort
実行中のファイルの送受信を中止します。 FileTransferError
オブジェクトを使用して、失敗時のコールバックが呼び出されます。このオブジェクトには、 FileTransferError.ABORT_ERR
エラーコードが格納されています。
例
FileUploadResult
FileUploadResult
オブジェクトは、FileTransfer
オブジェクトの upload()
メソッドの成功時のコールバックに渡されます。
プロパティ
bytesSent: アップロード時に、サーバーに送られたバイト ( byte )数 (long)
responseCode: サーバーから返ってきた HTTP レスポンスコード (long)
response: サーバーから返ってきた HTTP レスポンス (DOMString)
headers: サーバーから返ってきた HTTP レスポンスのヘッダー (Object)
現時点では、iOS 上でのみ使用できます。
iOS 特有の動作
responseCode
またはbytesSent
は使用できません。chunkedMode=true と
multipartMode=false
に設定している場合、空ファイルのアップロードはできません。
FileTransferError
エラー発生時、FileTransferError
オブジェクトが失敗時のコールバックに渡されます。
プロパティ
code: 後述のエラーコードのいずれか (Number)
source: ソースへの URL (String)
target: ターゲットへの URL (String)
http_status: HTTP ステータスコード。HTTP接続の状態を示すレスポンスコードを受け取った場合のみ、この属性を使用できます。(Number)
body : レスポンスのボディー。HTTP接続の状態を示すレスポンスコードを受け取った場合のみ、この属性を使用できます。(String)
exception:
e.getMessage
またはe.toString
のいずれか (String)
iOS 特有の動作
exception は、定義されません。
定数
1 =
FileTransferError.FILE_NOT_FOUND_ERR
2 =
FileTransferError.INVALID_URL_ERR
3 =
FileTransferError.CONNECTION_ERR
4 =
FileTransferError.ABORT_ERR
5 =
FileTransferError.NOT_MODIFIED_ERR
後方互換性に関するメモ書き
このプラグインの以前のバージョンでは、アップロード時のソースまたはダウンロード時のターゲットには、ファイルの保存場所への端末固有の絶対パス ( device-absolute-file-location
) を使用していました。典型的なパスの形式は、次のとおりでした。
後方互換性を考慮して、これらの形式のパスは今でも使用できます。また、永続的なストレージに、これらのパスを保存して使用していた場合でも、継続して、これらの形式のパスを使用できます。
以前は、これらのパスは、ファイル操作プラグイン ( File プラグイン ) が返す FileEntry
と DirectoryEntry
オブジェクトの fullPath
プロパティ内で、JavaScript 側にも暴露されていました。新しいバーションのファイル操作プラグイン ( File プラグイン ) では、この問題も解消され、JavaScript 側へは暴露されません。
ファイル操作プラグイン ( File プラグイン ) のバージョンを 1.0.0 以降にアップグレードして、加えて、以前は、download()
または upload()
への引数に entry.fullPath
を使用していた場合には、代わりに、ファイルシステムの URL ( Filesystem URL ) を使用するように、コードを変更する必要があります。
FileEntry.toURL()
と DirectoryEntry.toURL()
では、ファイルシステムの URL ( Filesystem URL ) を、次の形式で返します。
download()
と upload()
の両メソッド内において、ファイルへの絶対パスを指定する代わりに、この URL を使用できます。
サンプルコード : ファイルのダウンロードとアップロード
ファイル転送プラグインを使用して、ファイルのアップロードとダウンロードを行います。ここでは、次の処理を行います。
アプリのキャッシュ用ディレクトリーへ、バイナリーファイルをダウンロード
ファイル操作プラグイン ( File
プラグイン ) とファイル転送プラグインを併用して、 target
の作成/取得とファイルのダウンロードを行います ( ダウンロード時の target とは、「 端末上のファイルの位置を指し示す、ファイルシステムの URL 」 であり、この例では、FileEntry
オブジェクトを指します )。ファイルをダウンロードする前に、resolveLocalFileSystemURL
を使用して、 DirectoryEntry
オブジェクトを作成/取得します。成功時のコールバックでは、DirectoryEntry
の fs.root.getFile
メソッドを使用して、ダウンロード先となるファイル ( FileEntry
) を作成/取得します。
永続的なストレージを使用する場合には、requestFileSystem
の実行時に、LocalFileSystem.PERSISTENT
を指定します。
FileEntry
オブジェクトの作成/取得後、 FileTransfer
オブジェクトの download
メソッドを使用して、ファイルを ダウンロード
します。 FileTransfer
の download
メソッドの第三引数は、成功時のコールバックです。このコールバック内で、readBinaryFile
関数を使用しています。また、ここで使用している変数 entry
には、 download
の処理結果として受けとった、新規の FileEntry
オブジェクトが格納されています。
画像を単に表示する場合には、次のように、 FileEntry
を渡して、 FileEntry
自身の toURL()
関数を呼び出します。
バイナリーファイルの読み込み後に、なんらかの処理をする場合、FileReader の readAsBinaryString
と readAsArrayBuffer
の 2 つのメソッドを使用できます。ここでは、readAsArrayBuffer
を使用し、FileEntry
オブジェクトをこのメソッドに渡します。ファイルの読み込み後は、その処理結果を使用して、 Blob
オブジェクトを作成します。
画像をBlob URL形式で表示する場合は、デフォルトのContent-Security-Policyの<meta>
要素に img-src blob:;
を追加する必要があります。
ファイルの読み込み後、createObjectURL
を使用すれば、DOM 上で使用できる URL を取得できます。次に、この URL を使用して、画像を表示します。
上記で示したように、ダウンロードした画像を単に表示するのであれば、FileEntry.toURL()
を使用することもできます。
ファイルのアップロード
ファイル転送プラグインを使用してファイルをアップロードする場合、アップロード対象となるファイルを取得するときには、ファイル操作プラグイン ( File
プラグイン ) を使用します ( ダウンロード時と同じく、ファイルは、 FileEtnry
オブジェクトとなります )。アップロード前に、 DirectoryEntry
の getFile
を使用して、アップロード用のファイルを作成/取得します。ここでは、アプリのキャッシュ用ディレクトリー ( fs.root
) 内にファイルを作成しています。次に、アップロードするコンテンツを渡して、 writeFile
関数を実行します。
この例では、 FileWrite
オブジェクトを作成/取得して、次に、 upload
関数を実行しています。
ここでは、 upload
関数へ FileEntry
オブジェクトを渡しています。なお、実際のアップロード処理には、 FileTransfer
オブジェクトの upload
関数を使用します。
ファイルのダウンロード ( ここでは、先ほどの例で使用したファイルをダウンロードします )
先ほどアップロードしたテキストを、今度は、ダウンロードします ( 「 ファイルのアップロード 」 を参照のこと )。必要なものは、有効な URL です ( ダウンロード元を指す URL、たとえば、http://some.server.com/download.php )。 FileTransfer.download
メソッドの成功時のハンドラーには、 FileEntry
オブジェクトが渡されます。上記のダウンロードの例 ( 「 バイナリーファイルのダウンロード 」 を参照のこと ) と異なる点として、ここでは、ダウンロードの処理結果を読み込むときに、 FileReader.readAsText
を使用しています。これは、先ほどのアップロードの例 ( 「 ファイルのアップロード 」 を参照のこと ) では、テキスト形式のコンテンツとして、ファイルがアップロードされているためです。
readFile
関数内で、FileReader
オブジェクトの readAsText
メソッドを実行します。
関連項目:
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