アプリロジック暗号化 (Encrypt プラグイン)
アプリロジック暗号化 プラグインは、アプリに組み込まれている HTML5 アセットを、暗号化 ( アプリのビルド時 )・復号化 ( アプリの実行時 ) するプラグインです。
サポート対象のプラットフォーム
Cordova 7.1 以降
iOS 9 以降
WKWebView 対応版( 5.0.5 以降 )は、iOS 11 以降
CustomScheme 対応版( 6.1.0 以降 )は、iOS 11 以降
Android 4.1 以降
暗号化方式
暗号化方式
AES
鍵長
256
bit
プラグインの追加方法
Monaca クラウド IDE から
設定 → Cordova プラグインの管理
を選択します。利用可能なプラグイン 項目の
Encrypt
プラグインにカーソルを置き、有効
ボタンをクリックします。

3. 次に、有効なプラグイン 項目へ行き、先ほど追加したプラグイン上に、カーソルを置き、設定
ボタンをクリックします。

4. プラグインの設定に必要なパラメーターを入力します。入力後、OK
ボタンをクリックします。入力できるパラメーターは、次のとおりです。
パラメーター
型
解説
SECRET
文字列
[ 必須 ] 暗号化に必要なパスワード ( SECRET ) を入力します。
TARGETS
文字列
[ 任意 ] 暗号化対象のファイルが格納されているフォルダーを指定します。
www
フォルダー ( デフォルト ) 。複数のフォルダーを指定する場合は、
,
( カンマ ) で区切ります。 例:TARGETS=www/data,www/js暗号化対象から外す場合は、
!
( 感嘆符 ) を付けます。( 5.1.0 以降 ) 例:TARGETS=www/data,!www/js
AUTO_DECRYPT
真偽値
[ 任意 ] 「 自動復号化 」 機能を有効・無効にします。
1
: ( デフォルト ) 自動復号化機能を有効にします。0
: 自動復号化機能を無効にします。

手動での復号化
上記の 「 自動復号化 」 機能を使用する以外にも、手動でも、フォルダーの復号化を行えます。この場合、monaca.Encrypt.setDecryptHash()
を実行するまで、対象のフォルダー ( 暗号化されているフォルダー ) は、読み込むことができません。つまり、index.html
ファイル上で、script タグを使用しても、対象のファイルを読み込むことができません。
手動で復号化を行う場合には、次の手順に従います。
ステップ 1 : 手動での復号化を有効にする
手動での復号化を有効にする場合、上記の手順 ( 「 プラグインの追加方法 」 の 4 番目の手順 ) で解説した AUTO_DECRYPT
を、0
に設定します。
ステップ 2 : ハッシュ値を取得する
monaca.Encrypt.setDecryptHash()
関数 ( フォルダーの復号化用 ) を呼ぶときには、次のハッシュ値が必要となります。ハッシュ値は、次のようにして、ビルドログ上で確認できます。
プロジェクトをビルドします ( iOS または Android )。
ビルド完了後、次のような画面が表示されます。表示された画面上で、
こちらをクリック
をクリックして、ビルドログを表示させます。

3. お好きなテキストエディターを開き、ビルドログの内容をコピー&ペーストして、ハッシュ値を検索します。次の箇所が、ハッシュ値となります。
...
Hash : [4c716d***************************************************ae9f720d]
...
ステップ 3 : 復号化用の関数を実行する
ここまでの手順で、復号化用の関数を使用する準備ができました。なお、この関数は、次のように、deviceready
イベント内で、実行する必要があります。
document.addEventListener("deviceready", onDeviceReady, false);
function onDeviceReady() {
monaca.Encrypt.setDecryptHash(
function() {alert('SUCESS');},
function() {alert('FAIL');},
"4c716d***************************************************ae9f720d"); // Hash code for decryption
}
CustomSchemeの設定 (Cordova 10以降+本プラグイン 6.1.0以降 iOS専用)
本プラグインは、iOSの場合、単体でschemeとhostnameを設定することが可能です。(In-App アップデータプラグインとは共通です。)
まず、Cordova 10のデフォルトのscheme、hostnameを指定するための設定
<preference name="scheme" value="monaca-app"/>
<preference name="hostname" value="localhost"/>
は外してください。(これを指定してしまうと、ビルドエラーになります。)
config.xml
に以下の様にschemeとhostnameを設定することができます。
<preference name="monaca:scheme" value="monacax-app"/>
<preference name="monaca:hostname" value="monacax.io"/>
この例では、schemeをmonacax-app
、hostnameをmonacax.io
としています。 schemeに使える文字は、RFC 2396 Appendix Aにあるように
scheme = alpha *( alpha | digit | "+" | "-" | "." )
となります。
monaca:scheme
と moanca:hostname
を省略 した場合、それぞれ monaca-plugin
と monaca.plugin
になります。
App Store への提出に際して
このプラグインでは、iOS SDK の暗号化ライブラリが採用されているため、アプリを App Store に提出し審査を受ける際、特別な設定が求められます。輸出コンプライアンス情報 において、次のとおり回答してください。

バージョン履歴
7.1.0
cordova-ios 7.1.0に対応
6.2.3
大文字のスキーム、ホスト名を自動で小文字して認識
6.2.2
外部サイトからjsonファイルを取得するときの不具合を修正
6.2.0
cordova-android10系以降に対応 (cordova-android 9系サポート終了)
6.1.0
CustomSchemeに対応
6.0.0
Cordova10サポート(Cordova9 サポート終了)
プライバシーマニフェスト
このプラグインで必要となるプライバシーマニフェストは以下のようになります。(cordova-ios 7.1.0以上)
<platform name="ios">
<privacy-manifest>
<key>NSPrivacyTracking</key>
<false/>
<key>NSPrivacyTrackingDomains</key>
<array/>
<key>NSPrivacyAccessedAPITypes</key>
<array>
<dict>
<key>NSPrivacyAccessedAPIType</key>
<string>NSPrivacyAccessedAPICategoryUserDefaults</string>
<key>NSPrivacyAccessedAPITypeReasons</key>
<array>
<string>CA92.1</string>
</array>
</dict>
</array>
<key>NSPrivacyCollectedDataTypes</key>
<array/>
</privacy-manifest>
</platform>
マニフェストの記述方法について詳しくは https://ja.docs.monaca.io/release_notes/ios-privacy-manifest#puraibashmanifesutono を参照して下さい。
最終更新
役に立ちましたか?